2008/12/05

メモ書き(経済)

最近気になった経済関連、メモ。


《GMの行方》
デトロイト・スリーが政府支援を求めて改革案を提出。

GMは救済されるのでしょうか、はたまた連邦法11条適用するんでしょうか。
GMは12月中にも支援がないと資金がショートするようですが、オバマ政権になる前に結論が出るんでしょうか。
というか民主党とはいえ、オバマ次期大統領は支援にまわるんでしょうか。
ところで、日本の自動車産業へはどっちがどう影響するんでしょう。
ライバル業者の倒産という意味で、単純にプラスになるのでしょうか。
他方、部品生産など関連企業が軒並み倒産した場合、部品の共通化が進む昨今、日本の自動車業者もアメリカで生産が続けられなくなったりするんでしょうか。
倒産はアメリカの消費者心理に相当な悪影響を与える気もしますが、寧ろ、関連以外の人々にとっては、倒産させて負の遺産整理して再出発した方が、すっきり、って感じになりそうな気もします。
つうか、倒産させなきゃ、競争力取り戻すのには並々ならぬ努力が必要だよね。
いずれにせよ、年間1500万台以上販売された来た国で、今年一挙に1000万台を割り込みそうなインパクトは相当でしょう。


《アメリカの財政出動》
この未曾有の経済悪化の中で、どんな経済政策がいいのでしょうか。
なんか、右から左まで専門家の意見もばらばらで、良く分かりませんが、
いずれにせよ、オバマ次期政権は、大規模な財政出動をやるのでしょう。
さて、日本にはプラスになるのでしょうか、マイナスになるのでしょうか。
取り敢えず、円高ドル安は暫く続くことになるでしょう。輸出企業には痛いですね。
円高が進むと、ドル建てで考えれば、日本の株は高くなるので、外国勢はさらに日本の株を売りやすくなってしまう。
とはいえ、なんだかんだでアメリカの景気回復すれば、それ自体は日本企業にとっても大きなプラスですね。
なんと言っても、マインドが大きな影響力もつし。

てゆっか、他方で、これ以上、財政赤字抱えて大丈夫なんでしょうか、アメリカは。
債務が国レベルで約1000兆円越え、地方とかもろもろ合わせると3000兆円超えるって話ですよね。
ドルはそろそろ基軸通貨じゃなくなりつつあるので、お札すればいい、って話にゃなりませんよね。
ドルの暴落、なんてシナリオもあるようで、そりゃ、悪夢ですな。


《中国の景気と政治》
そんな米国債の保有、中国が日本を越えたそうで。
これまで、高成長を維持してきた中国。

他方、今度の金融危機に端を発する経済停滞で、今年の成長率は7%台まで落ちる見込み。
まだまだ高いようにも思えるが、人口増加、特に農村から都市への流入する人々への雇用を維持し続けるためには7-8%は成長し続けないといけない、という統計からすると、ぎりぎりいっぱい、というところでしょうか。
しかも、来年には一桁台前半以下に落ちるという予測もちらほら。
とするならば、ただでさえ農地の強制収用等で暴動が頻発している状況からして、相当な政治的危機に陥る可能性も多々あるのではないでしょうか。
都市部もまだまだ不動産バブルといった爆弾抱えてるようですし。
改革を進めても、改革を進めなくても、ちょっと行き詰る感じがします。
いずれにせよ、中長期的には何らかの形で、中国は一党支配の共産主義では続けられなくなるとは思いますが、
今回の危機で、来年あたり、時計の針が急に進むやもしれません。
激変の種は、意外にも変化が起ころうとは思えない日常という土中に埋まっているものですし。


《危機後の金融構造と規制》
所謂、デリバティブ(先物、オプション、スワップ)、これら金融派生商品の市場規模は約6京円(600兆ドル)。
まぁ、実物経済の何倍ものお金が動いてるわけで。
さらに、今回、問題になっているCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の市場規模はその1割程度でしかない。
要するに、如何に実態とかけ離れたお金が膨らんでいるか、を意味している。
それ自体は一概に悪いとは言えないが、今回の危機のように、グローバリゼーションによって、世界の市場の結びつきがこれまでになく強固になっているために、変動の規模も広がりも桁が違う、ということ。
というわけで、今回の金融危機で、今後の最大のポイントは、この暴力的な変動を起こす金融構造を、『いかに規制するか』ということ。
G20またはAPECなどでは、アメリカを中心として、基本的に『自由主義』を堅持するとなってはいるが、他方で、このままの『自由主義』でいられるわけでもない。
まぁ、落としどころは全然見えませんけど。
取り敢えず目先の景気対策のほうが優先ですかね。
少なくとも、米国の投資銀行(でかいとこ、なくなったけど)に見られたように、レバレッジかけまくる、リスクテイク志向、をどう解消する必要はあるでしょう。

参考・forsight2008年12月号『「京」の時代の金融危機のとめどなき恐怖』
先物 商品を将来受け渡す価格を今決める取引
オプション 将来のどこかで商品を決められた価格で売り買いする権利の売買
スワップ 将来の金利や通貨をあらかじめ契約した条件で交換する取引

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